7つの玉と朴念仁 3巻後書きlong ver

date:2024年9月29日

創作 自創作を語りたい

恒例の後書き記事です。
2巻までは言うて大したネタバレなかったんですけど今回はめちゃくちゃネタバレしま〜〜す^^


2巻があんだけ時間かけたのに作画もっと頑張れんかったんか…!という反省が大きかったので、3巻は2巻以上に気合いを入れて描きました。(とはいえ技術が上がってる訳ではないのが悲しい事実)
台詞のカットも頑張りました。2巻に続いて説明も多いので、できるだけコンパクトにまとめて読みやすくしたかった。出来てるかは分からん。

2巻を一年近く描き続けてたので3巻はもっと短い期間で完成したような記憶だったんですが、実際見てみたらマンション建設から完成まで半年ぐらいかかってました。
ダメじゃねーか。


3巻では2巻に出てきたキャラクターの出番が増えたり、ユキオやクロエの新たな一面?が少し分かります。
中でもユキオはやっと語れる部分が出てきた…という気持ちでいっぱいです。

1~2巻の後書き記事は描きたかったところやお気に入りシーン羅列→反省点という感じで書いていましたが、今回はちょっと趣向を変えて
まずはそれぞれのキャラや出来事について語っていきます~。


ユキオについて

喋りました!!

このシーンはななたまを描き始めて一番描きたかったシーンといっても過言ではないです。
物語の展開的にはそんなに進んでない段階ですが、描き始めて2年、やっとユキオを喋らせることができました。

最初に喋るならどんな台詞だろう…と考える前に勝手に喋り出した台詞がヒロインの名前でした。
まだ誰の名前も決めてない時で、そこから思いついてクロエの名前が決まりました。

そして記憶喪失なことをクロエに話します。

キャラを語る記事でユキオのデザインがシンプルなのはセンスの問題もあるけど一応狙ってやってる()、みたいなことを書いたんですがその理由がこれですね。

ユキオはタマと出会った時点で記憶が無くなっています。
キャラクターデザインにおける服装や髪型・アクセサリーや小物は人物像を表すのにとても重要なので、記憶喪失であるユキオにごちゃごちゃつけてしまうと意図しない方向にキャラが固まっていきそうな気がしまして。
喋らないキャラというのもあり、どこにでもいそうな村人Aみたいな見た目にしました。
※センスの問題もあるけどね!!!


あとこの会話シーンでユキオがお茶菓子を準備してるところ。

昔のアニメとか漫画でよくあった「その場にはいるけど会話に参加してないキャラが脇でなんかやってる」みたいなやつ、好きなんですよね…。
2巻でもちょこっと描いてますが、この旅メンバーでの食事係はユキオです。

クロエについて


社長令嬢なことが分かります。
クロエが系列のホテルに泊まるとスタッフ経由で母親に動向が全部バレるという仕組みになっています。
母に連絡しないのもどうせバレとるやろ…と思ってるからです。(※2巻冒頭時点ではまだホテルに着いていないのでバレていない)

母親が社長な理由はクロエの母の実家がまぁまぁでかい家で、クロエ母は本家の娘だから〜とか色々考えてたんですが
本筋とは関係ない設定ですので本編外の所で機会があれば。
なんで最終的にホテルの社長にしたかというのはあんまりしっかり考えてないです。
ちなみにそこそこ大きいチェーン店みたいな感じです。(ア……テルみたいな)


あと「実は人付き合いが苦手」という設定もずっと前から決めていたりします。
「その場限りの付き合いならそこそこ話せるけど、ずっと付き合いが続きそうな人とは何かうまく対応できない」的なタイプです。なのでユキオと喋れるのも最初はその場限りの付き合いだから…と思いきや……?

職場の人とは仕事上の関係且つ一緒に過ごしている時間も浅くはないからそれなりに、って感じですね。…こういうのもストーリー上でちゃんと描写していかないと全く説得力ないんですが!

三人組について

4巻描いてからにはなりますが、この3人は個別でキャラ語りする記事作る予定ですので簡単に。

右から、ジュード・クレア・モズです。
この漫画クが付く名前の奴多すぎだろ。

ネーム段階では3巻でも結局名前は出てこない予定だったんですが(クロエがモズに捕まるところで終わる予定でした)、となると4巻が始まってすぐにジュード達の名前が出てくるので
だったらここでもったいぶる必要なくね?と思ってそこまで入れました。
それによるネーム修正は大変でしたが。

というか私は「名前を出す」ということに対して大事な儀式というかテープカットみたいな意味を感じてるっぽいな(?)

2巻でも登場してくるのですが、この3人はクロエの母に雇われています。
ジュードはクロエとただならぬ関係ですね…。

シルフについて


風の精霊です。
シルフがクロエと出会うのは大分初期の方に決めていた気がします…。
あとシルフの二人称が貴様だったりお主だったりするんですが、敵対してる時など相手を下に見ている時は「貴様」でそうでない(対等な)時は「お主」になっています。

ヒビが入っているのはクロエに力の半分を取られているからです。

人間に乗り移る精霊


タマオとシロエ。

誰にでも乗り移れるわけではないです。(ユキオやクロエのようにマナを宿している人にしか乗り移れない)
二人とも見た目を若干変えてまして、タマオはかなり苦戦しました。
まずユキオとタマの性格は正反対なのでユキオのベース?を崩すのがなんか難しくて…。
あまりにも描きたくなくて1〜2コマカットしましたよ、ええ。
乗り移った身体でそれぞれの力(タマなら炎、シルフなら風)を使えます。

この乗り移りは例えるなら、乗り移られた側(今回で言うユキオとクロエ)は車の運転席から助手席に強制的に移されるイメージです。
「やろうと思えばハンドルぐらいは動かせるけど、思うように動かせない」みたいな。

ここのクロエは無理矢理運転席に戻ろうとしてる感じですね。

助手席から無理矢理ハンドルを動かそうとする→運転がめちゃくちゃになる→タマオがその隙をついて攻撃という展開です。

乗り移られる側が寝てる時など意識がない時でも乗り移ることはできます…というか精霊的にも寝ててくれた方が都合良い気がする。
ちなみに、タマがユキオに乗り移ったのはこれが初めてではない設定でユキオは乗り移られるのが嫌いです。

おまけページにもあったこのシーンとの違いですが、

乗り移り→運転席を占領される
寝る→後部座席で寝てる
という違いですかね…伝わるだろうか。
おまけでもタマが答えてる通り、精霊に睡眠は必要ありません。(「眠る」という行為自体はできます)


タマ達の目的

本編で語られた通りタマとシルフの目的は「自分達(精霊)を再び封印すること」で、そのために封印に必要な玉(※)を探しています。

※2巻で出てきたコレ↓

この玉が7つ存在しており、この漫画のタイトルに繋がります。
なぜタマ達が自分たちを封印しようとしているのかなど、その辺りのおさらいを含めた設定ネタまとめの記事も近いうちに書こうと思っています。
そう、思ってはいる…。


クロエはずっと魔法は夢があるものだと思っていましたが、「魔法は悪いもの」と思っているタマ達に否定され
自分の考えと事実とのズレにショックを受けてしまいます。
ユキオも全て知っていてタマと旅をしているのか彼に尋ねると、ユキオは自身に記憶がなくタマについて行くしかなかったことを話します。

シルフは何故クロエに自身の半身が宿っているかを探るために、玉を探しつつ精霊の子の元へ行くことに。
クロエもそれに付き合うことにしますが、万全の状態で向かうために一旦帰ることを決めます。

正直シルフの力だの精霊の子だの前々から考えていた設定ですが、「また新しい謎が出てきてしまった…」という気持ちですね…。

3人との邂逅

クロエとユキオが晩御飯を済ませ、レストランを後にしているところにモズがクロエを襲います。
ユキオは即座にクロエを助けようとしますが、モズに睨まれて動けなくなります。

そこにジュードが割って入り、モズに殴りかかって力ずくでクロエを助けます。

…からの、知らない人がたくさん出てきたことにより顔色も悪くなってしまうユキオですが
クロエを連れて行こうとするジュードを止めようとします。

ここのユキオはかなり勇気を振り絞ったに違いない!
でもアンタ、ここからどうするんだ…??

お気に入りシーンなど

やっぱりユキオが喋るシーンは外せませんね…!

あとは記憶喪失なことを告白するシーンは絶対見開きにしたかったですね。初の見開きです。
いざ描くとなるとどうしたらいいか悩んで何回かネーム(というか構図?)を練り直しました。
最初は2人とも腰のあたりまでしか描かない予定でしたが、私は漫画を描いていて顔アップ〜腰のあたりまでしか描かないことが多く
窮屈なコマが連続しがちなのでそれを何とかしたいと思い…。
ただ、なんも考えず描いてたら位置関係がおかしくなったり色々あって描き直しまくりました。

このユキオの照れてる様子も絶対描きたかったところです。

終盤の方ではユキオの青ざめた顔も沢山描けて満足しました〜!!
又、今回はニュアンスを変えようと思いペンも変えてみました。代表的なのはこのシーンですかね。
でも、まぁ、分かってはいたんですが本になるとペンを変えたとかがあんまり分からないのが悲しいね。

知らない人と話すことができない上に顔も青ざめてしまうユキオですが、実は1巻でもクロエに声かけられてビクついています。
ユキオの今後の成長に期待大ですね…。がんばれ!

クロエ部門では、このシロエの顔は一二を争うぐらい好きな顔です〜!

あとここの微笑むクロエときょとん顔なユキオの対比も良い。


本編でユキオが笑うシーンはこれが初ですね。

過去に描いたこのイラスト、これは1巻リメイク描きつつ描いたものだったんですが、
描きながらいつか本編でもこんな風に笑って欲しいな〜〜と思っていたので少しでも近づけたかな、と。
(ただこれはあくまで本編外の絵なので本編のユキオとは少し違うのですが)
この絵、気に入ってはいるんですが今見ると直したいところだらけですね。

ネーム描いた時にユキオの笑顔ってこんな感じかな?とイメージを描いたのですが、そんなん描いたことすら忘れてこのシーンの下書きしたらほぼ同じ表情だったもんで、私の中で(ユキオの)笑顔の解釈一致してるな…と思いましたね笑

ユキオの表情に合わせてクロエの表情も微調整するなど。
(↓は直す前のものです)

ユキオは自分がクロエに対して思っていたことを話しますが、普段無口な人ほど心の中で思ってることとか言いたいことが沢山あったりするよねっていう。
(全員がそうではないと思いますが、ユキオは今後明かされる設定を考えるとこっちのタイプじゃないかなと)
今まで何も話さなかったユキオの胸の内を初めて聞き、クロエはそんな風に思われてたなんて…とちょっと驚いた思います。


めちゃくちゃ苦労したシーン2つです。


この2つは描きたくなさすぎて、最後の方までずーーーーーーーーーっと放置してました。
特に後者は最初こんな感じで考えてて、
(※最初ネームは紙で描いてた)

いまいち迫力に欠けるので描き直したり色々してたら迷宮入りして困りました。
最終的には自分の中にある構図の引き出しを全部開けて引っくり返して、思いつく中で今の画力で描けるのはこれだ!!という構図が選ばれました。


キャラクター紹介のところも地味に気に入ってます。
惜しいのはドット絵っぽい感じにしたかったのが結局できず絵が既存絵になってしまったところですね…。

主人公のスキルとんずらは草。
ちなみにこれは現時点でのステータスになります。(ユキオの一部のステータスがチートみたいになってますが、その代わりメンタルはゼロです)

最後に

やっっっっっっっとユキオについて語れる…!と嬉しい気持ちですね…。
ユキオの物語を始める準備ができたような気がして感慨深いような。
まだまだユキオに関して語りたいことだらけなので早く続きが描きたいです。

2巻と比べて反省点も少なく(というか2巻が多すぎた)、自分の持てる力を出し切って描けたのですが
反面「ちゃんと伝わるのだろうか…」という気持ちもあります。

又、次で一旦話が一区切り?になります。(終わるわけではないですが!)
以前MEMOの方で「ななたまは全3章ぐらいで考えてる」みたいなことを書きましたがその1章終わりです。
全何巻で完結すんだろうね、この漫画。その辺は全く決めてません。

本の後書きにも書きましたが、次はクロエにもちょっとした変化がある予定だったりします。
ユキオの物語を始めるためにクロエ周りを一旦整理するつもりです~~(※予定は未定)

以上、終わり!!

about

 書いてる人:白又

 好きなように書いていきます。